構成員

小松 英一郎
役職
シニアフェロー (from 2022/05/01 )
客員上級科学研究員 (from 2022/04/01 )
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本務地
Max-Planck-Institut für Astrophysik

研究分野
理論物理学 (宇宙論)
E-Mail
<komatsu _at_ mpa-garching.mpg.de> 
URL
http://www.mpa-garching.mpg.de/~komatsu/index.html
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Last Update 2024/04/26

専門は宇宙論です。宇宙の始まりと終わりを、物理学の法則と最先端の天文学の測定を用いて研究します。研究時間の3分の2は理論研究に、残りは実験計画のサポートやデータ解析に費やします。道具は宇宙マイクロ波背景放射(CMB)と宇宙の大規模構造です。これまではウィルキンソンマイクロ波異方性探査機(WMAP)のCMBの温度異方性と偏光のデータを用いて宇宙年齢や宇宙の組成を決め、地平線を超える断熱的でガウス的なゆらぎ、そして小さいがゼロではないスケール不変性からのズレを発見して、宇宙初期にあったと思われているインフレーションの強い証拠を得ました。今後の研究テーマは、CMBの偏光を用いて原始重力波を測定し、インフレーションの証拠をゆるぎないものにすることと、宇宙の大規模構造を現在から赤方偏移z=3.5まで詳細に測定し、暗黒エネルギー密度の時間変動を見つけて宇宙の標準モデルであるΛCDMを棄却すること、およびニュートリノの質量を決定することです。後者の目的には、Kavli IPMUが主導するすばる望遠鏡の主焦点分光器(PFS)を用いた銀河サーベイと、テキサス大学時代に立ち上げたマクドナルド天文台のホビー・エバリー望遠鏡を用いた銀河サーベイをリードします。CMBの研究では、Kavli IPMUが取り組む次世代探査機ライトバードが原始重力波の痕跡を測定できるように銀河系起源の前景放射の除去手法を開発し、発見できた場合、原始重力波の性質からインフレーションの物理をどう明らかにするかを理論的に研究します。


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