私はこれまで、超新星残骸の研究を行ってきました。超新星残骸は、恒星の爆発の後に残る構造物であり、進化の過程でプラズマとなりX線で輝きます。私は、このX線放射を観測することで超新星残骸が数万年もの時間をかけてどのように進化していくのか調べています。最近では、観測データの解析だけでなく、プラズマの時間発展を考慮した新たなモデル作りに取り組んでいます。

また、私はCdTe半導体素子を用いたX線・ガンマ線検出器の開発にも取り組んできました。我々のグループが開発を進めているCdTe検出器は、宇宙の厳しい要求条件から非常に高い性能を持ちます。そのCdTe検出器が加速器実験や核医学などの他分野でも有用であることがわかったため、最近は他分野への応用にも取り組んでいます。