Alexis Roquefeuil
|
Last Update 2023/01/10
数え上げ幾何学は数学の一分野であり、本質的には幾何学的な問題の解の数を数える学問で、例えば平面内の2つの点を通る直線が何本あるかというような問題を考えます。 代数幾何学では、Gromov-Witten不変量は有理数であり、いくつかの条件を満たす全体空間の曲線の数として解釈されることがあります。これらの不変量を定義する1つの方法は、M.Kontsevichの安定写像のモジュライスタックのように、これらの不変量をそのような曲線をパラメトライズするモジュライ空間上のある交差積として理解することです。 しかし、このモジュライ空間の幾何学は非常に複雑で、これらの不変量の直接計算は一般的には非常に困難であるとみられています。 直接計算を行うための解決方法は、ミラー対称性という弦理論の現象です。まず、この現象は、2つの微分加群の間の同型とし解釈でき、全体空間のGromov-Witten不変量が理論的には求まりますが、それほど簡単には計算できません。一方、全体空間のミラーと呼ばれる別の空間の特異点理論からもっと具体的に得られる方法があります。
最近では2001年にA.GiventalとY.P.Leeが、K-理論的Gromov-Witten不変量と呼ばれる新しい不変量を定義しました。これはGromov-Witten不変量の定義で使用されたコホモロジー構造をK-理論的類似で置き換えたものです。私は、これら2つの理論の関係や、ミラー対称性を新しい不変量に適用する方法を理解することを目指しています。
Back to Member List.