Yeung Wai Kit (楊 偉傑)
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Last Update 2023/02/01
私の研究分野は、非可換幾何、代数幾何、シンプレクティック幾何と結び目理論です。
非可換ド・ラーム複体、ネックレス・リー環、ダブル・ポアソン代数、カラビ・ヤウ完備化といった概念を統一的に扱う枠組みであり、それらの可換な対応物との類似(と直接的な関係)を説明する、非可換な微積分の体系を展開させてきました。
また別のプロジェクトとして、フリップ、フロップによる導来圏の変化について研究しました。特に、ホモロジー的フリップ、フロップの概念を展開しました。これを使って、A型の3次元のフリップのある族について、導来圏が充満忠実関手で関係していることが証明できます。この結果はより一般の場合に拡張できると期待しています。
また別のプロジェクトとして、結び目接触ホモロジーとよばれる結び目の不変量を研究しています。Yu. Berest、A.Eshmatovとの共同研究で、ある形の組み紐群の作用から結び目の不変量を生み出す、ホモトピー組み紐閉包とよばれる代数的な枠組みを展開しました。S.Gelfand, R.MacPheson, K.Vilonen によって構成された組み紐群の作用の場合に、この枠組みを適用すると、結び目接触ホモロジーの拡張が得られ、ある部分的に巻かれた深谷圏と導来森田同値になる、と期待しています。また、結び目接触ホモロジー色付きHOMFLY多項式と密接に関係することが予想されています。将来はこの関係について研究したいと考えています。
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