森山 茂栄
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Last Update 2023/11/14
私の興味は暗黒物質、アクシオン、ニュートリノ物理、そして陽子崩壊に及びます。これらを研究するために、信号のエネルギースケールによって二つの実験的手法を用いています。一つはkeV以下からMeV程度の現象に感度が高い液体シンチレーターを用いた手法です。XMASS検出器は1トンの液体キセノンを利用しており、それを用いて暗黒物質やaxion等、そして稀な原子核崩壊の探索をおこなってきました。暗黒物質を素粒子として発見するためには、WIMPsやその類似粒子によって期待される信号の探索のみならず、バックグラウンドの期待値から外れた現象を発見する努力も行っています。もう一つは水チェレンコフ型検出器であるスーパーカミオカンデを利用したニュートリノや陽子崩壊の研究です。ニュートリノの質量階層性やCP位相の決定は宇宙に存在する物質を理解するための鍵になるかもしれませんし、陽子崩壊の観測は素粒子のより大きなフレームワークを直接的に指し示すものです。現在スーパーカミオカンデをはるかに超える感度を持つより大型のハイパーカミオカンデの建設実現を推進しています。今後それぞれの物理テーマで大発見が行えるためにもKavli IPMUのメンバーたちと協力して研究を進めたいと考えています。
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