大栗 真宗
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Last Update 2022/11/21
宇宙の大部分はダークマターとダークエネルギーと呼ばれる謎の成分で満たされていることが分かってきています。私は、この暗黒成分の性質を天文学的な観測から明らかにするべく研究を行っています。特に、重力レンズ現象と呼ばれる光の伝搬経路の重力場による曲がりの効果を駆使してこの謎に取り組んでいます。私は大学院で研究者としてのキャリアを理論家としてスタートさせましたが、自分の理論計算を自ら観測的に検証する機会に恵まれ、その魅力に取りつかれて以来、様々なサーベイデータや望遠鏡を駆使した観測的研究も平行して行っています。これまでは主にスローンディジタルスカイサーベイデータ内の重力レンズ探索及びその理論的解釈で成果を挙げてきましたが、IPMUではすばる望遠鏡を用いた研究、特に新たに開発された広視野装置を用いた次世代サーベイ観測SuMIReプロジェクトによるサイエンスを推進していきたいと考えています。この日本発のサーベイがどのような新しい宇宙の描像を我々にもたらすのか、今から非常に楽しみです。
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